自由という束縛を生きる
僕たちはどこを目指し
どこへ向かっているのか
まだ幼かった頃
親が敷いたレールの上を歩くことが当たり前で
親から認めてもらいたい
親に嫌われたくないと
いつしか親の顔色を伺うように生きていた。
誰かの作ったレールの上を歩くのは
自分の意思とは関係なく
ただまっすぐに進む。
その先に何が待っているかなんて
そのレールを敷いた人ですら分からないのに
その先に待っている幻想へと僕らを向かわせる。
自分って何なのか知りたくて
自分でどれくらいできるのか知りたくて
自らレールを外れてレール脇の草花に飛び込んだ
思った以上に地面は固かったし
雨に濡れた草花は青い匂いがした
もう列車は行ってしまった。
もう戻ることはできない。
ただ、土の硬さ、草花の匂いを初めて嗅いだ。
僕の中が温かく感じた。
生きてるって思えた。
自分で求めた自由。
自由が故に、自分の意思に拘束される。
でも、自分で決めた道を進む。
痛みを感じるために。
蒼連